最寄の駅から自宅までの間に、さまざまなクモの巣が見られる場所があります。
さながら「クモの巣の見本市」といった風情で、いつも通りすがりに
楽しませてもらっています。

クモの巣の見本市
「クモの巣の見本市」

あるマンションの塀がその場所ですが、
コンクリートに埋め込まれた電球が道に沿って並んでおり、
その下は雨に当たることもなく、光に集まってくる虫を捕らえるには
絶好の造巣場所と言えるでしょう。

クモの円網
「クモの円網」

まずは、オーソドックスな円網。

クモの不規則網(?)
「クモの不規則網(?)」

こちらは、「不規則網」と呼ばれるスタイルでしょうか。
獲物が網にかかっても、見境なくダッシュすると、クモ自身が絡んでしまいそうです。

円網と脱皮殻
「円網と脱皮殻」

主のいない円網のかたわらには、ぬけがらだけが残っていました。

夜になれば、もうかなり気温が下がる季節ですが、
この電灯は、夕方になるとタイマーで点灯する設定になっているらしく、
日が暮れるとかならず暖房を入れてもらえるようなものですから、
クモたちにとっては快適な住処でしょう。
もっとも、灯りに飛んでくる虫自体が激減する季節ですから、
クモ自身が暖を取れて巣を張ることができても、
実入りのない「開店休業」を余儀なくされるということはありそうです。

ぼくがいつも不思議に思うのは、こうした「待ち伏せ型」の捕食者たちは、
どのようにして、「待つ価値のある場所」を見出しているのか、ということ。
灯りの下や、樹液の出ている樹皮上などは、
捕食者にとって、「獲物」が集まってくる格好の狩り場となりますが、
でたらめに歩き回っているうちに、たまたま効率のよい場所を探しあてたというには、
待っているハンターの数が、あまりに多すぎるような気がします。

灯りの下で獲物を待つ、スジイリコカマキリ(?)
「灯りの下で獲物を待つ、スジイリコカマキリ(?)」

灯りの下で待ち伏せをする、このカマキリのように、
狩る側も、狩られる側も昆虫、というケースでは、
自分も灯りに惹かれてやってきて、その場所が酒池肉林の楽園であれば、
そこに留まるのが自然のなりゆき、というケースもあるでしょうが、
樹液場のアマガエルや、今回のクモなどは、
果たしてどのような経緯で効率のよい狩り場を探し当てたのか、
ぜひ聞いてみたいところです。