2015.01.16  写真選び
 前回は、手抜き記事で申しわけありませんでした。
「短くても面白ければいいけど、あれじゃダメ。
イロモネアなら、5人中3人が笑わないレベル!」 とお叱りを受けました(汗)。

さて、ここしばらく、次の本で使う写真のセレクト作業に苦しんでいます。
ブログ記事が手抜きになった理由がこれで、野外で撮った写真は探し出すのに時間がかかり、
スタジオ白バック写真は、候補が多すぎて、決定カットの選考に苦労しています。

野外撮影分は、自分がノートをつけることを怠っているのが原因ですから、
これはもう、明らかに悪いのは自分です。 デジタル時代になってからというもの、
写真データ自体が、撮影年月日や時刻などの情報(Exif情報)をある程度持っているため、
まめに記録を取らなくても、何とかなってしまうことが増えました。
一方で、フィルム時代と比べて撮影量は倍増しており、整理が追いつかないまま、
フォルダが日付順に積み重なっていくと、「記憶の中のあの写真」がなかなか出てきません。

これに対して、白バック写真の方は、さまざまなポーズで大量に撮っているため、
入稿する1点を決めきれない、という悩みです。
白バック写真も、世間的な認知が一段落すると、その用途も次第に多様化してきました。
図鑑的に並べて見せ、網羅性を重視する場合には、統一感のあるポーズが要求され、
また、ビジュアルブックとして、見ごたえのあるページ作りが期待される場合は、
その虫の魅力を最もよく引き出す構図が、それぞれの種ごとに求められます。
統一ポーズで掲載する時の写真セレクト
「統一ポーズで掲載する時の写真セレクト」

さまざまな場面での使用を想定して、場合によっては、同じ昆虫の10のポーズを、
少しずつアングルを変えながら30カットずつ撮影しているようなケースもあり、
そうなると、300カットの中から、「この1点」を選び出さなければなりません。
同じようなポーズでの比較なら、比較的、写真の優劣がはっきりしますが、
ポーズに制約がない場合は、最後の5点ぐらいまで絞ると、どれも甲乙つけがたく、
なかなか「この1点」が決まらないのですね。

こういう状況になると、写真のよしあしを決めるポイントがだんだんと細かくなり、
減点法で採点することが多くなります。それが果たしてよいことかどうかは別として、
わずかな破綻も看過できなくなることは確かです。
このオトシブミの写真は、候補写真を20から10に絞る際に不採用にしたものですが、
ぼくがどこを一番気にしたか、おわかりになりますか?
オトシブミ♀(白バック)
「オトシブミの不採用カット」

最初は、まあいいかな・・・と思ったことですが、左の中脚の前半分が、
「腿節」と呼ばれる「もも」の部分に完全に重なってしまっており、
まるで脚が途中で折れてしまっているかのように見えます。
これぐらいは許してもらおうかとも思ったのですが、
一度気になりだすと、自分自身で許容できなくなり、結局ボツにしました。

おそらく、写真を見る側の人が、ひどく気にされるようなことではないと思うのですが、
実は撮影中にも、この中脚については多少意識していたことを思い出しました。
(・・・中脚のポーズを直したいが、ちょっとでも刺激したら、また歩き出してしまうな・・・。
ようやく立ち止まってくれたのだから、このまま撮ろう。この程度なら気にしなくていい)、
そう思ってスルーしたわけです。しかし結局は、そこが不採用の原因になってしまいました。

撮影時の甘えや、覚悟のなさといったものは、結局は本の制作段階まで来て、
自分自身に戒められることになるわけですから、やはり、現場で妥協してはいけませんね。
そんなことを、つらつら思いながら、今日も写真のセレクト作業が延々と続いています・・・。