先日、制作中の本の束見本を編集者から手渡され、そのずっしりと重い感触にびっくり。
束見本は「つかみほん」と読み、「束」とは、本の背の厚みのことを指します。
本の構造の3D設計図みたいなもので、まだ何も印刷されていない真っ白な本ですが、
それ以外は何もかも本番と同様に仕立てられ、背の厚みだけでなく紙質も本番と同じ、
カバーや帯までついているという完成見本です。 「掴み本」と誤変換した方が
よほど意味が通りやすいという、仕上がりイメージのツカミを得るための本。

表紙カバーに貼られたスペック一覧には660gと書かれており、
単著としては、ぼくの本で最重量となります。
写真集並みのぜいたくなスペックで、この豪華な外観に負けないコンテンツに
しなければ・・・と、思いを新たにしました。束見本には、その本来の目的ではないにしろ、
作家のモチベーション・アップという効果も確実にありますね。

660gの表示
「660gの表示」

さて、その出版準備をはじめとする、パソコンと紙を使う仕事以外、
相変わらず取材カメラとともにフィールドを歩くような時間が取れず、
今年はなんと一眼レフに触る機会が未だゼロ(汗)という状態。
そんなわけで、先月に引き続き、コンパクトカメラで撮影したスナップ写真です。

森が消えた場所
「森が消えた場所」

巨大ショッピングモールの駐車場です。
ここにはかつて湿地が広がり、遠くに森が見えていました。
わが家からさほど遠くない場所で、ここを探険してフィールド開拓しなければ・・・
と思っていた矢先に仮囲いが張りめぐらされ、重機を使った工事が始まりました。
ショッピングモールが完成した直後には、棲む場所を失った多くのバッタやコオロギが
周辺の車道上にいる姿を目にしましたが。翌年にはもう、まったく見られなくなりました。

その消えた森のあとに出現した駐車場を、
まるで戸惑うように見下ろすヒヨドリがいたので、持っていたコンデジでスナップ。
すぐに飛び去りましたが、何かひとことセリフを言わせてみたくなるような
写真が残りました。