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 コタキナバルは、人口47万人を誇る、サバ州の州都です。
立派な都会ですから、ホテル周辺は昆虫が多い環境ではないかもしれない・・・
という心配もあり、日本にいるうちから、コタキナバル滞在の2日目に、
ライトトラップ・ツアーの予約を入れておいたのは正解でした。
ホテルを離れ、車で1時間ほどのところにある「キパンディ・バタフライパーク」
という蝶園を見学したあと、夜からは、園内の高台でライトトラップを行います。

マレーシアのバタフライ・パークは、ほかの施設も見たことがあるのですが、
日本の昆虫園のような、行き届いた管理は望めません。
「チョウの地元である」という地の利を活かして、ほったらかしでも何とかなるので、
「たまたまチョウが少なかったらごめんね」、というスタンスです。
日本の昆虫園は、飼育室から事務所の中まで、その裏側を見せてもらったことが
ありますが、温室内に、本日どんなチョウが何匹飛んでいるか、
1匹単位で事務所のホワイトボードに書かれているほど管理が徹底されており、
そのきめ細かさと、展示施設としての意識の高さは、比ぶべくもありません。

キパンディ・バタフライパークにて
「キパンディ・バタフライパークにて」

「キパンディ・バタフライパーク」の入り口と、ライトトラップの設備。
そして、ライトトラップに使う電球の型番です。
谷に向かって開けた高台に設置してあるライトは、絶好の位置にあり、
夜が非常に楽しみです。 電球は、220ボルト対応の「マレーシア仕様」ですから、
日本ではなじみのない規格ですが、インターネットで検索してみて、
色温度が3600K(ケルビン)の製品であることに驚きました。
普通に考えれば、ライトトラップを行うには、この色温度では低すぎます。
昆虫が集まりにくい、赤っぽい光を放つはずです。

ウツボカズラの1種
「ウツボカズラの1種」

今回は、タイミングが悪かったようで、チョウの姿はほとんど見られなかったのですが、
園内の植物には、おもしろいものがいくつかありました。
ウツボカズラは、ぜひ見たいと思っていたものの一つです。
ぼくとしては、ある程度の高さからぶら下がっているもの、というイメージでいたのですが、
ここのウツボカズラは、写真のように、地表面に鎮座してしまう種が多いようです。
写真としては、絵にしづらいスタイルですね。

ライトトラップに集まった ボルネオの虫たち
「ライトトラップに集まった ボルネオの虫たち」

いったん園の外に出て夕食を済ませたあと、
暗くなるのを待って、バタフライ・パークに戻りました。
谷に向かって煌々とライトの光が放たれており、すでに多くの昆虫が集まってきています。
3600Kの電球も、意外にもほとんど赤味を感じさせない、白っぽい光を放っており、
これにはちょっと驚きました。

左上から、時計回りに、ヘビトンボの1種、オオツバメガ、リンガの1種、
そして最後は、ダールマンツヤクワガタでしょうか。
オオツバメガは、日本のクロアゲハのようなイメージで、
大きさも、ちょうどそれぐらいです。
リンガの1種は、ワッペンかエンブレムのような姿をしており、
ナショナル・モス・ウイーク(国際蛾週間)の公式エンブレムなどに
使うとよいかもしれない・・・と思いました。

特大サイズの蝶ネクタイ?
「特大サイズの蝶ネクタイ?」

こちらは、おそらくモーレンカンプオオカブトでしょう。
蛾がちょうどよいところに止まったので、ユーモラスな絵になりました。
実は、カブトムシとクワガタムシは、ここへ着いたときから幕に止まっており、
ライトトラップ中に羽音を立てて飛んでくる個体を1匹も見かけなかったので、
もともと仕込んであったのではないか・・・という疑念を、今も抱いています(笑)。

幕の上のにぎわい
「幕の上のにぎわい」

写真の手前にいる蛾は、日本のシモフリスズメそっくりに見えますが、
実は、大きさが開張(翅のさしわたし)ベースで、2倍近くあります。
このように、なじみの顔をしていながら、大きさだけがケタはずれに大きい、というのは、
最も異国情緒を強く感じさせるキャラクターかもしれないなあ・・・と思いました。

ライトトラップ終了宣言があり、夜道を車で飛ばして、コタキナバルまで戻ります。
文中、一部で批判的なことも書きましたが、このツアーは、
昆虫愛好家が初めてのボルネオ旅行を楽しむには、十分に満足できる内容と言えます。
海外旅行に発電機を持参するわけにはいきませんから、
ライトトラップは、「全部おまかせ」のツアーに参加するのが一番です。

翌日は、朝のうちにコタキナバルを出発し、いよいよ今回の旅のメインとなる
「キナバル自然公園」へと向かいます。
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 ボルネオ島は、日本の国土の2倍近い面積を持ち、世界で3番目に大きな島です。
島内には、マレーシア、インドネシア、ブルネイという3つの国があり、
同じ島内に3ヶ国が存在するという島は、ボルネオ島だけだそうですね。

今回は、虫仲間4名の旅で、マレーシア領内のサバ州というところに滞在しました。
コタキナバルという海辺の町で2泊、そこから北へ移動して、
キナバル山(4095m)登山の拠点となる「キナバル自然公園」で2泊、
またコタキナバルに戻って1泊、というスケジュール(機内でもう1泊)で、
移動の途中に立ち寄った場所も含めれば、サバ州内の数ヶ所を回ったことになります。

機内からの夕景
「機内からの夕景」

帰りの飛行機ではひどい目に遭った、という話を前回しましたが、
行きのフライトは順調で、窓からのダイナミックな夕景にしばし見とれました。
ボルネオ島への直行便で、現地まではおよそ6時間です。

コタキナバル国際空港に到着すると、もうすっかり夜中で、
空港でミネラルウォーター2本だけを買って、タクシーでホテルに向かいました。
3年前のマレーシア旅行では、「国際空港」の水飲み場なら信用してよかろうと、
安心してがぶ飲みした結果、2週間もおなかを壊すはめになったので、
今回はどんな場面でも、ペットボトルの水を携行するようにします。

ホテルの裏庭から
「ホテルの裏庭から」

翌朝、さっそくホテルの周りを4人で散策してみました。
ホテルの裏庭から連続して森があるという立地条件は、なかなか魅力的で、
いかにも虫がいそうな環境です。

ところが、粉を吹いたような白いハムシと、ナンヨウベッコウトンボ(?)の姿が
見えますが、ほかには、虫の姿がほとんど見られません。

ハムシと、ナンヨウベッコウトンボ(?)
「ハムシと、ナンヨウベッコウトンボ(?)」

いかにも熱帯らしい、灼熱の太陽が照りつける中で、
セミの声がまったく聞こえてこないというのも奇妙な感じで、
浮世を離れて異世界に迷い込んでしまったような不思議な気分になります。
実際には、日本のヒグラシのように、薄明や薄暮だけに限って鳴くセミも多いのですが、
われわれ日本人にとって、日中にやかましく鳴くセミというのは、
それがないと物足りないほどに、すっかり夏を象徴するアイコンになっていますね。

かゆい! と思って、ふと気づけば、いつの間にか蚊の群れに取り囲まれています。
日本から持参した防虫スプレーがあまり効かないようなので、
いったん町へ出て、当地の蚊に対抗できる防虫スプレーを探すことにしました。
こちらでは、蚊は単に不快というだけでなく、
マラリアやデング熱などを媒介する恐るべき衛生害虫となりますね。

愚かな日本人
「愚かな日本人」

コタキナバルは海岸線の町。
メカジキ(でいいのか?)のオブジェなどが立っており、さっそく、その前で自撮り。
頭にぶっ刺さっているような絵に仕立て上げるのも、もはや朝飯前です。
もっとも、そんな技が何の役に立つのか? と訊かれても返答に困ります(笑)。

防虫スプレーや殺虫剤は、ご覧のように、どれもが「当地仕様」のビッグサイズで、
望遠レンズを1本取り出さないと、カメラバッグに収まりそうもありません。
ジェル状のものを手にとって塗り広げるタイプには、小さい製品もあったのですが、
ベタベタした手で撮影機材に触れることは避けたかったので、
ぼくは現地の防虫剤をあきらめ、日本から持参したもので凌ぐことにしました。

特大サイズの防虫スプレー
「特大サイズのスプレー缶」

日本円を、現地通貨のリンギットに両替したり、町に出たついでにおみやげを買ったり、
「虫的」には、あまり収穫のない半日でしたが、旅の始まりは、まあこんなものでしょう。
夕方からは、一番楽しみにしているライトトラップ・ツアーの予約が入れてあります。
 1週間のボルネオ旅行から帰ってきました。
ボルネオ島のマレーシア領は、時差が1時間(日本時間マイナス1時間)しかないので、
行きも帰りも、すぐに体が順応できるのはありがたいのですが、今回は帰りの飛行機で、
フライト直前になって右主翼に不具合が見つかり、修理が済むまでの3時間半、
1ミリも動かずに、着席・ドアクローズのままで待たされることとなり、疲れ果てました。

このような場面では、おそらく日本の航空会社なら、きちんと事情を説明した上で
謝罪するだろうと思うのですが、海外の航空会社には、本当にダメなものがありますね。
今回も、遅延の理由は、こちらから訊くまで教えてもらえなかったし、またその返答も、
「離陸に必要な書類が届かない」などと言って、乗客にわかるような説明はせず、
具体的な言及を避けようとします。
ぼくの座席からは、右主翼の周辺で起きていることが丸見えだったので、
航空会社の態度に憤慨しつつ、その修理工事のゆくえを固唾を呑んで見守っていました。

右主翼にトラブル
「右主翼にトラブル発生」

最初は、工具箱を持った2人組がやってきて、箱から取り出したのは、なんと金づち!
おいおい、こんなハイテク機器を、そんなもので修理するのか?
公民館の下駄箱じゃないんだぞ! とビックリ仰天しましたが、
その後、たくさんの車と地上スタッフが、ツムギアリのようにわらわらと集まってきて、
ものものしい雰囲気の中で、ハイテク機器にふさわしい修理が施されたようです。

うんざりした顔の乗客たちを乗せた機体は、3時間28分遅れで夜空に舞い上がり、
ぶじに巡航速度に達しましたが、ぼくはさっき見た金づちがまぶたの裏にちらついて、
とても眠る気にはなれません。乱気流で機体がひどく揺れるたびに、
右主翼がまだそこにあることを窓から確認しては、安堵のため息をついていました。

帰国後は、すぐに文化放送のラジオ番組に出演する予定があり、
家についたら、番組の構成作家の方と電話で打合せする約束をしていたので、
成田空港で食事する時間も取れず、ヒヤヒヤの帰国劇となりました。

スタジオブース前にて
「出演を終えて、スタジオブースから出てきたところ(自撮り)」

ラジオ番組というのは、「福井謙二 グッモニ」という朝の帯番組で、
9月11日の「エンタメいまのうち」というコーナーに出演して、
「虫と自撮り」というテーマでお話をさせていただきました。
プロのアナウンサーのお話のまとめ方は、本当に見事なものですね。
「あと2分」の札が出た時点で、ぼくは話が終らないのでは? と心配したのですが、
余裕しゃくしゃくで1秒の狂いもなく、ピタリと締めくくるお手並みは
さすがと言うほかありません。

文化放送を出て見上げれば、空はもうすっかり秋の装いで、
ああ、ボルネオに行っている間に、夏が終ってしまったなあ・・・と寂しくなりました。

文化放送
「文化放送の局舎ビルと、秋の空」

今回は、「ボルネオ紀行」とは名ばかりの記事ですみません。
次回より、現地でのできごとを3回程度に分けて書きたいと思います。

※ 植物写真家の高橋修さんの写真展が、東京・八王子の長池公園内にある自然館で
  開催中です。会期は今月の末日まで。ぜひご覧ください。
  http://top.tsite.jp/news/outdoor/o/25391776/
 唐突ですが、明日からボルネオ島です。
留守中の虫の世話は家族に頼めないので、ある程度「食べだめ」が可能な虫には、
たっぷりとエサを与えました。 タガメとオオカマキリは、
「うぉい、まだ食わすんかい!」 といった感じで、ゲップが出そうな顔をしていますが、
目の前に動くものが現れると、反射的につかまえてしまうようです。
タガメは、本当に食べすぎると、水面に浮上できなくなって死ぬこともあるので、
ここらでもうやめておくことにします。 おなかがパンパンに張っており、
事情を知らない人が見たら、産卵直前なのかと思われそうです。

ぼくは、遠征先にはパソコンを持参しませんので、現地からのブログ更新はできません。
帰ってきてから、まとめてアップすることにしますね。

さて、9月11日(金)に、文化放送の朝の番組 「福井謙二 グッモニ」 に出演します。
7:00~9:00までの生放送ですが、ぼくの出演時間は、8:20ごろから10分間ほどの
短い時間ですので、ご都合があえば聴いていただけるとうれしいです。
と、告知しておいて、派手にスベったらどうしよう・・・。
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