2019.06.16  新潟の旅
 もう1ヶ月以上も前のことになってしまいましたが、
5月11日~13日まで、新潟県中越地方に点在するギフチョウの産地を回ってきました。
ゴールデンウイークも終っているというのに、この地はまだまだ新鮮な個体が多く、
6月9日に同じ場所を訪れた知人からは、今回もギフチョウが飛んでいたよと聞きました。
それにしても、梅雨空を背に飛ぶ「春の女神」って…。

ギフチョウの卵塊
「ギフチョウの卵塊(Olympus OM-D E-M1mk2)」

うす暗い林の中で、ここにだけ陽が射し込み、このような場所にあるコシノカンアオイには、
予想通り、ギフチョウの卵塊が残されていました。
本当は、隙間なく並べて産んであったのでしょう。
この写真のように卵と卵が離れてしまったのは、産卵後にカンアオイの葉が育ったことを
意味し、産卵からある程度の日数が経った卵塊であることがわかります。

オリンパスを使い始めて最初の24㎜相当(12-100㎜ズームのワイド側)での撮影で、
思いがけない画角の狭さに、「ん?」という感じでしたが、
考えてみれば、タテヨコ比が4:3の規格のカメラでは、
いかに対角線画角が84度あると言っても、水平画角は3:2のカメラより狭いのですね。
あとから調べてみて、2度以上も狭いということがわかりました。
背景の広がりを描写したい場合は、どうも「あとひと息」感がぬぐえません…。

この林には、幹にかなり大きなキノコを抱えた木があり、
コブスジツノゴミムシダマシが食い入っていました。
ツリガネタケやサルノコシカケにいるという虫ですが、
このキノコが何であるか、残念ながらぼくにはわかりません。

コブスジツノゴミムシダマシがいた環境
「コブスジツノゴミムシダマシがいた環境(Nikon D7000など)」

田んぼが果てしなく広がるこの地方には、いたるところに溜池があります。

豊穣の溜池
「豊穣の溜池(Casio EX-ZR1000)」

網を入れてみると、こんな感じ。

ヤゴ・ヤゴ・ヤゴ
「ヤゴ・ヤゴ・ヤゴ(Casio EX-ZR1000)」

本来は流水に棲むはずのオニヤンマのヤゴ(こげ茶色の大型ヤゴ)までいたのには
驚きました。ほかは、イトトンボの仲間(左下の細身の個体)と、
ヤンマの仲間(黒い大型の4匹)、小さい2匹はコサナエです。

コオイムシの多い池や、オオミズスマシの多い池、
一帯に散らばる溜池は、それぞれに優占種が異なっており、
網を入れるたびに次は何が入ってくるか、わくわくしました。

久々に見たトラフシジミ(春型)
「久々に見たトラフシジミ(春型)(Olympus OM-D E-M1mk2)」

どこにでもあるマメ科植物を食草とする割には、
なぜか都市部ではほとんど見られないトラフシジミ。
美しい翅の表面が多少わかる写真が撮れてラッキーでした。

ベニヒラタムシ
「ベニヒラタムシ(Olympus OM-D E-M1mk2)」

こちらは、伐採木に飛んできたベニヒラタムシ。
周囲には雪が残っていたので、越冬場所から出てきて、
最初のフライトだったかもしれませんね。

山肌の残雪
「山肌の残雪(Olympus OM-D E-M1mk2)」

こんなスケールの大きな風景を背に、
北陸の春の虫たちをたっぷり堪能してきました。

カラスの城?
「カラスの城?(Olympus OM-D E-M1mk2)」

こちらはオマケ。
日が暮れると、宿泊したホテルの屋上にたくさんのカラスが集まってきました。
カラスは、近くに森があれば夜はそこで過ごすという認識でしたが、
こんなに人工的な空間でも抵抗はないのでしょうか?
 もう、少し前の話題になってしまいましたが、
5月3日に、昆虫記者・天野和利さんのご案内で、鎌倉の虫スポットを回ってきました。
本来ならば、神奈川在住のぼくがご案内しなければならないような場所ですが、
昨年末からの新米神奈川県民では、精力的に各地を回って記事を執筆されている
昆虫記者の取材力には到底かないません。

北鎌倉駅で落ち合って、緑の濃い方へ。
最近は3つのカメラメーカーのカメラを持ち出すようになったので、
自分の備忘のために、機種名を書いておきます。

「新緑の季節1(カシオEX-ZR1000)」
「新緑の季節1(カシオEX-ZR1000)」

「新緑の季節2(カシオEX-ZR1000)」
「新緑の季節2(カシオEX-ZR1000)」

まぶしいほどの新緑が、ぼくらを迎えてくれました。

「交尾するジンガサハムシ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「交尾するジンガサハムシ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

ヒルガオの葉裏には、交尾するジンガサハムシの姿。

「エゴノキの葉を巻くエゴツルクビオトシブミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「エゴノキの葉を巻くエゴツルクビオトシブミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

エゴノキの葉で、幼虫のための揺籃づくりに励むエゴツルクビオトシブミのおかあさん。

「エゴシギゾウムシ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「エゴシギゾウムシ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

エゴノキには、エゴシギゾウムシもいました。
あまりにもカッコいいので、連れ帰って白バックで撮影(上の生態写真とは別個体です)。

「エゴシギゾウムシ(白バック)(ニコンD7000)」
「エゴシギゾウムシ(白バック)(ニコンD7000)」

シロツメクサの周辺を、小さなチョウがちらちら飛んでいました。
ツバメシジミのメスです。

「シロツメクサで吸蜜するツバメシジミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「シロツメクサで吸蜜するツバメシジミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

ツバメシジミは、シロツメクサの花で吸蜜し、そして花開く前のつぼみに産卵します。
幼虫は葉も摂食するわけですから、ツバメシジミにとってのシロツメクサは、
「捨てるところが全くない」お役立ち食材のようです。

「シロツメクサのつぼみに産卵するツバメシジミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「シロツメクサのつぼみに産卵するツバメシジミ(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

鎌倉のこの一帯は、非常に虫影(ちゅうえい)の濃い(虫の姿や気配が濃厚な)場所で、
日帰りにも関わらず、フル充電で臨んだカメラの電池がなくなり、
スペア電池の残量も半分以下になるというほどのカット数となりました。

「巣作りを行うアカタテハの中齢幼虫(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「巣作りを行うアカタテハの中齢幼虫(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

「ヨコヅナサシガメの羽化(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」
「ヨコヅナサシガメの羽化(オリンパスOM-D E-M1 mkⅡ)」

天野さん、ありがとうございました!
 4月28日に、近所の公園を一回りしました。
昨年12月にさいたま市から引っ越してきたので、こちら(横浜市)では、
まだどの季節も、お初の昆虫観察ということになります。

ナナフシの幼虫
「ナナフシの幼虫」

チャバネフユエダシャクの幼虫
「チャバネフユエダシャクの幼虫」

完全に町なかの公園なのですが、ナナフシやチャバネフユエダシャクがいることがわかり、
見た目以上に自然度は高いんだな、と少しうれしくなりました。

オオムラサキツツジ
「オオムラサキツツジ」

公園や道路わきでよく見られるオオムラサキツツジの花。
つぼみのベタベタは、まるでハエ取り紙のように虫をくっつけてしまいます。
ハチやハエなど、多くの虫が貼りついたままで命を落としていました。

ツツジのトラップにかかった虫たち
「ツツジのトラップにかかった虫たち」

今回、謎めいた存在だったのは、マテバシイについていたこちら。

カイガラムシ?
「カイガラムシ?」

おそらくカイガラムシの仲間だろうと思うのですが、
初めて見るもので、ぼくには種名がわかりません。
帰宅後に図鑑で調べましたが、今なお、わからないままです。
これで成体かどうかがわからないので、このあと姿を変えるのかもしれません。
しばらく注意して見ていきたいと思います。
2019.02.06  取材
昨年末、デイリーポータルさんに取材していただきました。
2015年の記事 「虫と自撮りをする男」 と同じく、
今回も、ライターは脱力系のギャグが味わい深い伊藤 健史さん。
「冬の蛾をかっこよく撮ろう」は、こちら↓です。
https://dailyportalz.jp/kiji/fuyu-no-ga-kakkoii

ナミスジと月
 少し前になりますが、スジモンヒトリ(蛾)の幼虫と、
ブランコヤドリバエ(たぶん)のバトルに遭遇しました。

クワの葉にいたスジモンヒトリの幼虫を撮影しようと近づくと、そこにはハエの姿が。
(邪魔だから、どいてくれないかな?)と一瞬思いましたが、
ハエの全身から、ただならぬ殺気みたいなものがビンビン伝わってきたので、
ああ、寄生バエが獲物を狙っていたのか・・・と、状況が理解できました。

以下、セリフ形式で。

3ESC_6031.jpg

3ESC_6039.jpg

3ESC_6045.jpg

3ESC_6046.jpg

3ESC_6054.jpg

3ESC_6058.jpg

このあと、スジモンヒトリの幼虫を採集して、ルーペで体の隅々まで点検しましたが、
卵らしいものは発見できず、やがて飼育下で繭を紡ぎました。
この繭から、蛾が出てくるのか、それともハエが出てくるのか?
答えは、来年までお預けということでしょう・・・。