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 新刊の紹介です。
といっても、今回はぼくの本ではなく、年に何回かぼくが撮影助手をお願いしている
いのうえ けいこさんの初の著書です。

『キモカワ! イモムシ超百科』
『キモカワ! イモムシ超百科』(ポプラ社)961円(税込)

やぎ まきこさんとの共著で、192ページをイモムシ・ケムシで埋め尽くすという
たっぷりの内容で、これで千円でおつりがくるのですから、
大変お買い得な1冊だと思います。

ぼくも写真を提供している関係で、制作中に何度か原稿を拝見していましたが、
進行とともに、文章は非常にすばらしいものになったと思います。
共著というのは相方と文体が異なりすぎると読みにくいものになりますが、
仲良しのお二人の文章は見事なシンクロぶりを発揮しており、
二人の著者のどちらが書いたページか、もう今となっては聞かないとわかりません。
随所に、著者陣のイモムシへの熱い思いも織り込まれ、
これが心地よいスパイスとなって、文章に血が通っている感じも伝わってきます。

対象年齢は、小学校中学年~高学年ということですが、
過剰に子供を意識して変に猫なで声になることもなく、
大人も十分に楽しめる、スッキリと読みやすい本に仕上がっています。
女性視点の虫の本はまだそう多くはないので、虫ガールや、虫ガール予備軍のかたは、
「そうそう」「あるある!」と共感できる部分も多いかもしれません。
書店で見かけたら、ぜひ手に取って何ページか読んでみていただければと思います。

…で、ひとの本の告知はともかく、自分の方はどうなの?
と正しいツッコミを受けそうですが、作家さん待ちという出版企画が1本あり、
ぼくは今回、写真家専従という役割分担で共著を出すことになっていますが、
ちょっと壁に当たって進行がストップしています。うまくここを抜ければ、
その後は比較的スムーズに本になるのではないかと思いますが。

もうひとつ、昨年フレーベル館から出版した『虫・むし・オンステージ!』
中国語版が出ます。この本は、ショートコントあり、ラップバトルあり、
グループアイドルのセンターポジション争いあり、と、虫たちの自然な動きを
ステージ上のライブパフォーマンスに見立てた昆虫エンターテインメントですが、
あのセリフ回しを外国の言葉に訳すのは、なかなか大変だろうなあ…と思います。
おそらく日本でも入手できるようになるはずですので、どなたか中国語が堪能な方に
ご覧いただいて、ぜひ感想をお聞きしたいものです。
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 昨年の秋にぼくが出演したテレビ番組「沼にハマってきいてみた」が、
来週、再放送されることになりました。
3月13日(水)18:55~19:25 NHK-Eテレ。
サバンナの高橋茂雄さんがMCを務めるトークバラエティです。

マエアカスカシノメイガCIMG6769 - ウォーター
「マエアカスカシノメイガ」

その番組とは関係ありませんが、写真は3月6日の啓蟄の日に、
さっそく表敬訪問に来てくれたマエアカスカシノメイガ。
おそらく今年の初フライトで、一目散にこの窓辺に駈けつけてくれたわけですから、
これはうれしいですねえ。
「こちらこそ、今年もよろしくお願いします」 とガラス越しに挨拶しました。
裏地の構造色がうっすらと夢幻の輝きを見せており、
抑制の効いたファッションセンスが素敵です。
2019.02.06  取材
昨年末、デイリーポータルさんに取材していただきました。
2015年の記事 「虫と自撮りをする男」 と同じく、
今回も、ライターは脱力系のギャグが味わい深い伊藤 健史さん。
「冬の蛾をかっこよく撮ろう」は、こちら↓です。
https://dailyportalz.jp/kiji/fuyu-no-ga-kakkoii

ナミスジと月
 あけましておめでとうございます。
引っ越しを済ませた後、年内に一度はブログを更新したいと思っていましたが、
結局、新年のご挨拶となってしまいました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年は、7月にフレーベル館より『虫・むし・オンステージ!』という本を
出すことができました。おかげさまで好評をいただき、
近く海外版も出ることが決まっております。

また、9月にはNHK-Eテレの「沼にハマってきいてみた」に
出演させていただきました。その一部をこちらで視聴いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=I-QwKjXbMVw

2018年の新刊『虫・むし・オンステージ!』
「2018年の新刊 『虫・むし・オンステージ!』」

引っ越しのドタバタがあったおかげで、10月から全く写真を撮っていませんでしたが、
年内に一度はフィールドへ出たいと思い、12月19日に神奈川県下のフィールドへ
出かけてきました。埼玉県時代より、ときどき足を運んでいた場所です。

月光
「月光」

梢ごしの月光が足もとにうっすらと影を作る、風のない比較的暖かい晩でした。
この時期のお目当てといえばもちろん、冬にだけ現れる蛾・フユシャクですが、
どうも例年とは異なり、この時期に出るべきものがまだ出ていない、そんな印象でした。

クロオビフユナミシャク♀
「クロオビフユナミシャク♀」

比較的多かったフユシャクは、クロオビフユナミシャク。
このメスは、木製のベンチ上を歩いていました。
オスの姿もちらほら目にしましたが、ほぼ同時期に出るはずのチャバネフユエダシャクが
全く見られません。ここでは個体数が多いはずのナミスジフユナミシャクも、
気の早い出始めの個体がいてもよいはずですが、1匹も見つけられませんでした。

キマエキリガ
「キマエキリガ」

秋に出るこの蛾がまだいたことも、「冬が本格到来していない感」の演出に
ひと役買っていましたが、蛾の達人によれば、
神奈川県下のキマエキリガは、2008年に採集された1個体のみで、
ぼくが見たのは、神奈川県では10年ぶり2個体目であるとのこと。

う~ん、そんなに貴重な記録だったのか。
無知というのは怖いなと、自分が情けなくなりました。

お正月も荷解きの真っ最中で、まだスタジオセットが組めない状況ですが、
一刻も早く、最低限の仕事ができるようにセッティングしたいと思っています。
更新の遅い気まぐれなブログですが、今年もときどき覗いてみていただければ幸いです。

こちらでは除夜の鐘ではなく、港から0時に汽笛が聞こえてくるという話なので、
これからちょっと近所まで出かけてきます。
 55年間住んだ埼玉県を離れ、神奈川県に引っ越すことになりました。
慣れ親しんだフィールドを離れるのは非常につらいことですが、
なぜ神奈川県に移るのかというと、これは介護にかかわる問題で、
ぼくには選択の余地がなかったということです。

新しい住居の周辺は完全な市街地で、
これまでのように徒歩圏内に取材できる場所はありませんが、
今後は車で少し遠出をすることで解決するしかなさそうです。

引っ越しは夏前にはもう決まっていたので、
この夏は飼育中の虫の世話をしながら、こうしてベランダに出ればカエルの合唱が
聴こえてくるというのは、なんと贅沢なことだったのだろうと、
来年にはもう聴けなくなるBGMを特別な思いで噛みしめていました。
駅も田んぼも、徒歩5分圏内にあるというのは、
政令指定都市であるさいたま市の中では、なかなか得がたい場所でしたね。

海に近い場所に住むのは、生まれて初めての経験になります。
台風のあとは、飛ばされてきた海水による塩害で窓ガラスが曇るような場所ですが、
ベランダに置く鉢植えの樹木が大丈夫だろうかと、今から心配しています。
引っ越しに備えて、鉢植えは半分以下に減らしましたが、
それでもクヌギ、エノキ、ヨシ、キジョランなど、11鉢を新居に持っていきます。
コナラ、イチジク、ヤマザクラ、アワブキなどは、水を与えずに枯死させ、廃棄しました。
植物も生きものですから、自分の行為により次第に弱っていく姿を見るのは
非常につらいことでしたが、今のベランダよりもかなり狭くなるので、
全部を連れていくことはできません。

新しい土地への期待感ももちろんあり、南方系の虫の中には、
埼玉では見られないが、神奈川までは普通に見られる、という種も少なくありません。
温暖化により、思いがけない虫が海岸線伝いに北上してくることもあるでしょう。
沿海地ならではの新しい発見があるかもしれません。

写真は、今まで通っていたフィールドです。家のそばには、こういう風景がありました。
今後はなつかしい場所として、時々思い出すことになるのでしょう。
次のブログ更新は、12月15日より後に、神奈川県の新居からになると思います。

この風景ともお別れ
「この風景ともお別れ」
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